2010/02/27

トマト鉢上げ & 直播き

先日播いたトマトが元気よく双葉を広げています。


今日はその鉢上げをしました。

パラグアイにも日本のようなプラスチックのポットがありますが、値段が高すぎるため普通の農家さんは使っていません。その代わりに写真のようなビニール製の袋に土を詰めて使います。



育苗土は赤土と山の腐葉土をふるいにかけ、それぞれ1:1の割合で混合しました。じゃっかん草木灰も加えました。



鉢上げ後はたっぷりと灌水し、しばらくは遮光下に置いておきます。


鉢上げは重要な作業なので、慎重に作業を行っていました。すると手伝っていた同僚が飽き飽きした顔で、「直接ポットに種を播けば?」と一言… 彼曰くそれでも立派に苗ができるとか。言われたのがショックでしたが、一理あると思いました。彼の言った事が本当かどうか分かりませんが、日本のやり方に囚われる必要がないのも事実です。

それならむしろ直接畑に種を播いてみれば?と思い、さっそく直播きしてみることにしました。


耕していない不耕起状態の畑の枯れ草をかき分けてみると、そこには色んな生物が潜んでいました。(写真中央はヤスデです)人の手が入らない領域では、手つかずの生態系が存在するのを感じました。地温が高く、有機物分解の早い南米では、むしろ不耕起のままゆっくりと有機物の分解を促す方が適している気がします。

種を播き、覆土してしっかり押さえます。


今日は色々と考えさせられる一日でした。パラグアイにはパラグアイに適した農法があるはずで、それは日本とは異なるものだと思います。しかし日本のやり方に囚われている現状、言い換えれば日本のやり方を押し付けているようなものです。ちょっと見方を変えてみる必要があります。

1 件のコメント:

自給自足life さんのコメント...

パラグアイで日本の伝統を守り伝えることも、
栽培の根本から見直す機会となるかもしれません。

しかし、現地に合わせた栽培法は自分も勉強になりますし、

自分がいなくなったあと現地スタッフが、現地の人に伝えられる形を残すことが大切ですね。

そこで、日本の古い言葉が効いてきます。
「守・破・離」です。
伝統(教え)を守り、
伝統(教え)を破り、
はじめて離れてみて本物と出会う。
これが、日本伝統の伝統の伝え方です。

一見「形」は違えど、「魂」はつながっていく。

トマトの魂をつないでくださいね。