2010/03/07

不耕起の偉力。

ここのところ雨が降らないので、また暑さがぶり返してきました。


今日は不思議な現象を発見しました。

先日、試しにダイコンとトマトを一緒に直播きしました。ダイコンは害虫の為のおとりのつもりでした。しかし現在、虫にやられる事もなく、トマトもダイコンも元気よく育っています。


育苗中のトマトには虫が集まり、一方の直播きには虫がつきません。なぜでしょう?よくわかりませんが、観察した感じでは両者に次のような違いがあります。

①育苗では土を人間の手で混合するのに対し、直播きは畑の土に直接種を播く。
②育苗は棚の上で行っていて、周りに敷き草や雑草は無い。直播きでは周りに敷き草や雑草が生えている。
③今回、直播きは不耕起で行った事。などなど…。

今回育苗土に利用した腐葉土は直接山から持ってきたもので、そのままの状態で使いました。頭をよぎるのは未熟と言う言葉です。虫は未熟な堆肥を好むと聞きますが、一理あるのかもしれません。

一方、直播きをした畑は、一年以上放っとかれたような場所で、ただ草を刈った状態の不耕起で種を播きました。逆に言えば耕していない状態と言うのは、土中に未熟な有機物が少ないと言うことだと思います。そして周りには雑草や枯れ草が存在します。苗には虫がつくけど畑には虫がいないのかと言うとそうではありません。虫はたくさんいるのですが、良く見ると周りの雑草を食害していました。メカニズムは良く分かりませんが、今回は直播きの方がうまくいっていると言う事だけは事実です。

育苗では多くの課題があり、解決していく事でより健全な苗を作れると思います。さらにパラグアイにおいては、果菜類の不耕起直播きも可能性としてはありだと思いました。また一つ興味が湧いて面白い。


仕事あがりに同僚の畑を見てきました。


写真のようにジャングルのような畑でしたが、トウモロコシ、マンジョーカ、サツマイモなどが立派に育っていました。どの作物にも害虫の痕跡が無く、殺虫剤でも使っているのかと思いましたが、彼いわく農薬や化学肥料、耕運機など買う余裕はなく、必然的に無農薬・不耕起栽培だと言う事です。雑草や収穫残渣は刈り敷き、そこに新たに種を落とすだけのシンプルな農法。それでも立派に作物が育ちます。その方法を何十年も続けているせいか土のバランスが良いのかもしれません。

環境破壊が進み土壌の悪化が叫ばれる昨今、日本の農業よりここのやり方にこそ学ぶべき点がありそうです。Simple is bestですね。

1 件のコメント:

自給自足life さんのコメント...

面白いですね。

育苗と直蒔き。幅広く観察できますね。

まだまだ原因はあるかもしれませんが、
直蒔きの方が向いていそうですね。

同僚の畑もいい感じです。

福岡正信さんの自然農法が世界では通じるのがわかったような気がします。

日本は恵まれすぎているのかもしれません。

今後もブログ楽しみです。